不登校の子どもが昼間に通える塾はある?おすすめや注意点を解説

子どもが不登校になっており、学力の低下が気になるという悩みをお持ちではないですか?
昼間に学校の代わりに塾へ通ってくれれば、学力だけでなく他者とのコミュニケーションにもつながり少しは安心できるはずです。
そこで本記事では、不登校のお子さんが昼間に通える塾について解説します。
結論からいえば、昼間や午前中に通える塾はありますが、いくつか注意点もあります。
メリットも多いので、お子さんの不登校でお悩みの方はぜひ参考にしてください。
不登校のお子さんが午前中や昼間に塾に通うメリット
不登校のお子さんが、午前中や昼間に塾に通うメリットはおもに以下の4点です。
- 学習習慣などを整えるきっかけになる
- 社会性が身につく
- 成功体験が自信につながる
- トラブルを避けられる
無理は禁物ですが、午前中や昼間に塾に通うことで学力低下を防いだり生活習慣の改善につなげやすくなります。
不登校中も何か行動をしてほしいとお悩みの方はチェックしてみてください。
生活リズム・学習習慣を整えるきっかけになる
不登校で普段家にこもりがちだったり、家でゲームやYouTubeばかり見ていたりする場合は、昼間に塾に通うことで生活リズム・学習習慣を整えるきっかけになります。
塾なら毎週決まった時間に通塾できるため、家から出る理由のひとつにもなるのでおすすめです。
また、夜ではなく午前中に行くことで生活習慣の改善にもつながり、学校と同じようなリズムで一日を過ごすことが可能です。
他者との交流で社会性が身につく
塾に通えば、講師や塾のスタッフ、周りの子どもたちとの交流の機会が発生し、社会性が身につくことにもつながります。
同時間帯であれば同じように不登校の状態で塾に通っている子がいるケースもあるため、友達ができるかもしれません。
誰とも話さず一日を終えるよりも健全なので、コミュニケーションのためにも昼間塾に通うのはメリットがあります。
成績の向上や成功体験が自信につながる
塾に通って成績がアップしたり、模試で良い点数が取れれば、それが自信につながり、考え方や行動が変わるかもしれません。
不登校の原因はいじめだけでなくモチベーションの問題などさまざまなので、一つの成功体験が変化のきっかけになる可能性があります。
学校の勉強から遅れていく不安もある程度払拭できるので、学力低下の軽減のためにも塾を活用しましょう。
登校している同級生と会ってトラブルになることを避けられる
昼間の塾を選択すれば、同じ学校に通う同級生に会ってトラブルになることを避けられます。
同級生はその時間学校に通っているので、昼間に塾に通えば顔を合わせることはありません。
人間関係が原因で不登校になっているわけではない場合でも、何となく塾で会って気まずい思いをせずに済みます。
不登校のお子さんが午前中や昼間に塾に通うデメリット
不登校のお子さんが午前中や昼間に塾に通うデメリットを2点解説します。
- 通塾が子どもにプレッシャーになりうる
- 平日昼間の通塾に悪い意味で慣れてしまう
おもに精神的な面での注意点なので、子どもの気持ちに寄り添って、塾に通わせるかを判断しましょう。
通塾が子どもにプレッシャーになりうる
不登校期間が長い場合、通塾と学業のストレスがプレッシャーになることもあります。
そのため、いきなり通うタイプの塾ではなくまずはオンラインからはじめ、学業や他者とのコミュニケーションに慣れてから通塾して再登校へとつなげていくのも手です。
オンラインだと自宅で講座が受けられるので、子どもの受け答えの様子など、親にとっても安心感があります。
いきなり通塾させるのが不安な方も、オンラインから検討してみましょう。
平日昼間の通塾に悪い意味で慣れてしまうかもしれない
不登校の子どもが、平日昼間の通塾に悪い意味で慣れてしまうかもしれない懸念があります。
親としてはすぐに登校を再開してほしいところですが、平日昼間の通塾を始めるとそれが普通になってしまうかもしれません。
逆に学校への登校から遠ざかる心配がありますが、すぐに再開できないのであれば、長い目で見てまずは塾から始めるのも手です。
また、すぐに登校を再開できるよう自宅でのオンライン塾にするのもおすすめです。
昼間や午前中の時間に授業を受ける方法
昼間や午前中の時間に授業を受ける方法は、主に以下の4点です。
- 通塾範囲の塾に問い合わせる
- 不登校専門の塾に通う
- フリースクール併設型の塾に通う
- オンライン塾に通う
- 家庭教師を利用する
いくつかの選択肢があるので、子どもや学習スタイルに合わせて選ぶのがよいでしょう。
通塾範囲の塾に問い合わせをする
通塾できる距離に塾がある場合、昼間や午前中に塾が開講されていないか訊いてみましょう。
大手の塾は昼間や午前中は授業をしていないことがほとんどですが、小規模の学習塾の場合は問い合わせをすると、対応しているケースもあります。
ホームページなどを見ても載っていないことがあるため、問い合わせをしてみるのがおすすめです。
不登校専門の少人数指導塾に通う
不登校専門の少人数指導塾があるので、活用するのもよいでしょう。
不登校専門なので午前中に開講されており、学習レベルに合わせた指導を行ってくれます。
個別カリキュラムやメンタルサポートなどが手厚いのも利点なので、家を出るきっかけを探している方にも向いています。
フリースクール併設型の塾に通う
フリースクール併設型の塾であれば、日中の居場所と学力向上の2つの観点から活用できます。
フリースクールとは、不登校やひきこもりといった理由で学校に行けない子どもたちを対象とした、民間の教育機関のことです。
公的機関ではありませんが、体験学習などを通じて他者とのコミュニケーションも取りやすい利点があります。
日中はフリースクールとして営業し、夕方から学習塾として勉強するので、居場所も確保したいけど学力も心配という方は相談してみましょう。
不登校サポートがあるオンライン塾に通う
不登校サポートがあるオンライン塾に通うと、自宅で学習しつつコミュニケーションにもつながるので安心です。
無料で何度でも講師の変更ができたり、一人ひとりに合った個別のカリキュラムが提供されたりとサポートも手厚いところが多いです。
また、時間の融通も利きやすいので、急遽再登校できるとなっても無理なく続けることもできます。
不登校の子ども向けのオンライン家庭教師は、以下の記事でも解説しています。
不登校生向けのオンライン家庭教師おすすめランキング9選を徹底比較
家庭教師を利用する
自宅で昼間や午前中に学習するなら、家庭教師の利用もおすすめです。
家庭教師は通塾するよりも時間の融通が利く場合があり、昼間に勉強を見てほしい場合などに便利です。
また、一人ひとりに合わせた個別指導が基本になるため、学習の遅れが心配な場合でも無理なく進められるでしょう。
学年別:不登校小学生・中学生・高校生の塾選びポイント
不登校小学生・中学生・高校生の塾選びポイントについて解説します。
- 不登校小学生の場合
- 不登校中学生の場合
- 不登校高校生の場合
学年が上がるにつれて、進路や進学についての重要度が増してきます。
必要に応じて学習サポートだけでなく、進路相談などもできる塾を選ぶのが重要です。
不登校小学生の場合
不登校の子どもが小学生の場合、学習習慣づくりと安心できる環境を重視しましょう。
まずは学校に行くのと同じように、毎日学習をする環境に慣れることが重要です。
メンタル面のサポートを行いつつ、興味を持てる学習カリキュラムを提供している塾を選んでください。
不登校中学生の場合
中学生で不登校になっている場合は、高校受験も見据えた学習計画を考えてくれる塾を検討しましょう。
単位認定や内申点対策などを行っているかも確認しましょう。
再登校を目指すのか、自宅学習で高校受験に臨むのかでもやるべきことは変わってきます。
志望校がある方は、質の高い講師や授業を提供している塾を選んでください。
不登校高校生の場合
不登校の子どもが高校生の場合は、卒業資格取得や進路支援に対応した塾を選びます。
通信制高校や高卒認定試験の取得も視野に入れ、進路を見据えた学習計画を立てることが重要です。
中学受験同様に、難関大学への進学を志望する場合は質の高い講師を提供している塾や、実績のある塾を選択しましょう。
不登校のお子さんには通塾ではなくオンライン塾がおすすめの理由
不登校のお子さんに通塾ではなく、オンライン塾がおすすめの理由は以下のとおりです。
- 自宅で学習できるので安心
- 同じ学校の生徒と会わない
- 一人ひとりに合わせた授業が受けられる
- 小学校低学年に一人で外出させずに済む
安心感と、一人ひとりに合わせた個別カリキュラムで学習しやすいのがメリットとなっています。
また、不登校に対応したオンライン塾なら、メンタル面のケアなど社会性の面でもサポートしてもらえるのもポイントです。
また、令和2年の文部科学省調査によれば、オンライン学習を利用している不登校生は、民間のフリースクールや塾を利用している人よりも多いことが分かっています。
昼間や午前中から学べる不登校サポート完備のおすすめ塾
昼間や午前中から学べる、不登校サポート完備のおすすめ塾を3つ紹介します。
オンライン塾 | トライ | キズキ共育塾 | ティントル |
---|---|---|---|
月額料金 | 14,960円〜 | 記載なし | 1,100円〜 |
対象 | ・小学生 ・中学生 ・高校生 | ・小学生 ・中学生 ・高校生 ・大学生 | ・小学生 ・中学生 ・高校生 |
特徴 | ・不登校サポートコースあり ・学校復帰サポートあり ・講師と教育プランナーでサポート | ・不登校の経験がある講師が多い ・料金はオーダーメイド | ・不登校専門の家庭教師 ・コマ数をカスタマイズ可能 ・出席扱い制度に対応 |
無料体験ができる場合もあるので、子どもに合ったオンライン塾を選んでみてください。
トライの個別指導塾不登校サポートコース
トライの個別指導塾不登校サポートコースは、小学生から高校生までマンツーマンの個別指導形式で学習サポートを行ってくれます。
何度でも無料で講師の変更が可能で、さかのぼり学習や高卒認定試験対策など目的に応じたカリキュラムを選べるのが特徴です。
言葉でうまく意思疎通のできない子はZOOMのチャット機能のみで対応することも可能なため、一人ひとりに合わせた対応を行っています。
講師以外にも担任の教育プランナーへ相談ができるため、志望校の選び方や復帰に向けたアドバイスなど、さまざまな悩みに寄り添ってもらえるのが利点です。
無料で体験授業を受けられるため、雰囲気を見てから入会を決めてもOKです。
キズキ共育塾
キズキ共有塾は、不登校の学生以外にも社会復帰を目指す社会人も対象としたオンライン塾です。
これまでに1万5,000人以上の相談に乗ってきた実績があり、不登校・ひきこもり・中退からの卒業生は8000人以上に上ります。
講師1人に対して生徒1人のマンツーマン指導で、講師自身も不登校だった経験がある方が多いため、悩み相談なども気軽にできるのが特徴です。
無料体験はありませんが、最初の授業の雰囲気が合わなかった場合、入塾金と授業料を全額返金する制度があるので安心です。
ティントル
ティントルは、1コマ30分ごとの料金設定でマンツーマン指導が受けられるオンライン塾です。
授業をする講師以外に、「教育カウンセラー1級不登校心理相談士」の資格を持つスタッフが、メンタルケアのサポートも行ってくれます。
1コマ30分ごとで、講師のランクなどで料金が変わるオーダーメイド制なので、目標や予算に合わせて設計していくことが可能です。
また、小学生と中学生は教科書の内容に沿った「ホムスク」とよばれるICT教材を使用した、「ホームスクーリングコース」もオプションで選択できます。
無料のオンライン面談が可能なので、子どもの不登校や進路についてお悩みの方は、まずは気軽に相談してみましょう。
不登校のお子さんが昼間や午前中に塾に通う際によくある疑問
不登校の小学生でも一人で塾に通わせていい?
小学生を昼間一人で塾に通わせるかどうかは、子ども一人ひとりの対応が異なります。
共働きなど、昼間見てられないことが多い場合、どうしても一人で通わせる必要がある親御さんもいるのではないでしょうか。
小学6年生など一人でも通えるようであれば大丈夫ですが、不安な場合はオンライン授業を選択してください。
自宅で学習できるので、一人で外出させずに済むため安心です。
不登校の子どもには平日の昼間は何をさせればいいの?
不登校の子どもには、平日の昼間は復帰したときの準備を少しずつでも進めるのがよいでしょう。
手段のひとつが、塾で学習サポートを行うことであり、重要なのは子どもの心に寄り添って手助けをすることです。
無理に塾に行かせるのもかえって再登校が遠ざかる可能性もあるため、様子を見て目的などを話し合いながら行ってみてください。